CRF250ラリーは、ラリーマシンを思わせる外観と大容量タンクを備え、舗装路から林道まで楽しめる人気のアドベンチャーモデルです。一方で「CRF250ラリーを買うと後悔する?」「高速道路はつらい?」「重くて扱いにくい?」と不安に感じている人もいるでしょう。
結論からいえば、CRF250ラリーそのものに大きな欠点があるというより、軽量オフロード車を期待する人と、旅を楽しむアドベンチャーバイクとして選ぶ人とで評価が分かれやすいバイクです。この記事では現行モデルの仕様をもとに、後悔しやすい理由やCRF250Lとの違い、購入前に確認したいポイントを整理します。
CRF250ラリーで後悔しやすい7つの理由

CRF250ラリーで後悔する可能性があるポイントを先に整理すると、「重さ」「足つき」「高速道路での余裕」「本格オフロードでの扱いやすさ」「長時間乗車の快適性」「積載の準備」「チューブタイヤ」の7点が中心です。
ただし、これらの多くはCRF250ラリーの長所と表裏一体です。大きなカウルや12Lタンクによってツーリング性能を高めた結果、CRF250Lより重くなっているため、単純に欠点だけで判断するのはおすすめできません。
| 後悔しやすいポイント | 気になりやすい人 |
|---|---|
| 車両重量153kg | 軽さを重視して林道を走りたい人 |
| 足つき | 小柄な人、〈s〉を検討している人 |
| 高速道路での余裕 | 高速巡航や追い越し加速を重視する人 |
| 本格的なオフロードでの重さ | ガレ場や狭い林道を積極的に走る人 |
| 長時間乗車時の疲労 | 一日数百km走るツーリングが多い人 |
| 積載には追加装備が必要 | キャンプ道具などを多く積みたい人 |
| チューブタイヤ | 出先でのパンク対応を簡単にしたい人 |
現行CRF250 RALLYは153kg・24PS
2026年8月時点でHonda公式サイトに掲載されているCRF250 RALLYは、249ccの水冷4ストロークDOHC単気筒エンジンを搭載し、最高出力24PS、最大トルク23N・m、車両重量153kgとなっています。燃料タンク容量は12Lです。
WMTCモード燃費は32.4km/Lなので、単純計算では12L×32.4km/Lで約389kmとなります。ただし、実際の燃費や航続距離は道路状況、速度、荷物、乗り方などによって変化します。
「欠点が多い」のではなく用途とのミスマッチが起きやすい
CRF250ラリーを「250ccの軽いオフロードバイク」と考えると、153kgという重量や大型カウルが気になる可能性があります。しかし、「高速道路も使いながら遠方の林道まで走り、そのままツーリングを続けられる250ccアドベンチャー」と考えると、評価は変わります。
つまり、購入後の後悔を防ぐにはスペックの優劣よりも、自分がどこを走るのかを明確にすることが重要です。林道までの舗装路が長い人ほどRALLYのメリットを感じやすく、林道内での軽さを最優先する人ほどCRF250Lなども比較したほうがよいでしょう。
CRF250ラリーは重さと足つきで後悔する可能性がある

購入前に特に確認しておきたいのが車体の大きさです。写真ではスリムに見えるものの、燃料を含めた車両重量は153kgあります。また、標準モデルと〈s〉ではシート高が大きく異なります。
CRF250Lより12kg重い
現行CRF250Lの車両重量は141kg、CRF250 RALLYは153kgです。同じ249ccエンジンを搭載する兄弟車ですが、RALLYは12kg重くなっています。
舗装路を普通に走っているときには、この重量が直進時の落ち着きにつながる面があります。一方、林道でバランスを崩したときや、傾斜した場所で取り回すときには12kgの差が無視できません。特に転倒した車体を何度も起こすような場面では、軽い車両のほうが体力を消耗しにくくなります。
そのため、ハードな林道走行を中心に考えているなら「250ccだから軽いだろう」と排気量だけで判断しないことが重要です。
標準830mmと〈s〉885mmでは足つきが大きく違う
CRF250 RALLYのシート高は標準モデルが830mm、〈s〉が885mmです。〈s〉は標準モデルより55mm高く、最低地上高も標準220mmに対して275mmとなっています。
サスペンションは乗車すると沈み込むため、シート高の数字だけで実際の足つきを完全には判断できません。それでも885mmは一般的なロードバイクと比べるとかなり高いため、小柄な人が外観や走破性だけで〈s〉を選ぶと、信号待ちや傾斜した場所で不安を感じる可能性があります。
〈s〉が上位モデルというわけではない
名前を見ると〈s〉のほうが高性能な上位仕様に感じるかもしれませんが、選択基準は主に足まわりの高さです。最低地上高を確保したい人や、長いサスペンションストロークを生かした走りをしたい人には〈s〉が魅力的です。
反対に、街乗りやツーリングが中心で足つきに少しでも不安があるなら、標準モデルを選ぶほうが扱いやすい可能性があります。「せっかく買うなら〈s〉」ではなく、自分の使い方と足つきで決めることが後悔を防ぐポイントです。
高速道路やロングツーリングではパワー不足を感じる?

CRF250ラリーは高速道路を含む長距離移動を意識した装備を持つ一方、エンジン自体は249cc・24PSの単気筒です。そのため、大排気量アドベンチャーバイクと同じ余裕を期待すると不満につながります。
高速道路を走れることと余裕があることは別
高速道路で巡航すること自体と、いつでも余裕のある加速ができることは別です。24PSの250cc単気筒なので、高速域からの追い越し加速、長い上り坂、強い向かい風、荷物を多く積んだ状態などでは、大排気量車との差が表れやすくなります。
一方で、高速道路を使う頻度がそれほど高くなく、目的地まで一定ペースで移動できれば十分という人なら、必ずしも大きな問題になるとは限りません。
高速道路を頻繁に利用し、追い越し加速や高速域の余裕を最優先するなら、排気量の大きいアドベンチャーモデルも比較したほうが後悔しにくいでしょう。
大きなスクリーンと12Lタンクは長距離で強みになる
CRF250 RALLYがCRF250Lと大きく違うのは、ラリーマシンを思わせるフロントカウルとスクリーン、大容量燃料タンクを備えている点です。走行風を受け続ける高速道路や長距離移動では、こうした装備の恩恵を感じやすくなります。
CRF250Lの燃料タンク容量は7.8Lですが、RALLYは12Lです。WMTCモード燃費はどちらも32.4km/Lなので、給油回数を減らしたいロングツーリングではRALLYのほうが有利です。
この違いは「12kg重い」という欠点と表裏一体です。林道内だけを見れば軽いCRF250Lに魅力がありますが、林道まで片道100km以上走るような使い方ではRALLYの装備が生きてきます。
シートの快適性は実際に長時間乗らないと判断しにくい
CRF250ラリーについては、長距離走行でお尻が痛くなるという評価を見かけることがあります。ただし、シートの快適性は体格、体重、乗車姿勢、連続走行時間による個人差が非常に大きい部分です。
2025年3月発売モデルでは前後サスペンションのセッティングが変更され、より快適なライディングに寄与する仕様となりました。同時にラジエーターグリルとサイドカバーの形状も変更され、エンジン周辺からの排熱がライダーへ与える影響を軽減する変更が行われています。
中古車を検討するときは「CRF250ラリー」という車名だけで判断せず、年式や型式も確認したほうがよいでしょう。2025年モデルの変更内容はHondaの公式ニュースリリースで確認できます。
本格的なオフロード目的ではCRF250ラリーの性格を理解したい

CRF250 RALLYは21インチのフロントタイヤ、18インチのリアタイヤ、倒立フロントサスペンションなどオフロードを意識した構成を持っています。しかし、本格的な競技車両のような軽さを持つモデルではありません。
フラットダートと難しい林道では評価が変わる
未舗装の林道やフラットダートをツーリングの一部として楽しむなら、RALLYの足まわりやライディングポジションは魅力です。リアABSを任意で停止できる機能も備えており、オフロード走行を想定した設計になっています。
しかし、深い轍、ガレ場、急坂、狭い林道など、低速で何度も車体を切り返す場面では153kgという重量が効いてきます。技量が高ければ走れる範囲は広がりますが、「初心者だからRALLYなら何でも走れる」という意味ではありません。
オフロード性能があることと、初心者でも簡単に扱えることは別と考えておくと、購入後のギャップを減らせます。
チューブタイヤは林道ツーリング前に理解しておきたい
CRF250 RALLYの指定タイヤサイズは前80/100-21、後120/80-18で、Hondaの取扱説明書ではタイヤタイプが「バイアス、チューブ」とされています。
チューブタイヤはオフロードバイクでは一般的ですが、パンクした場合はチューブレス車と同じ方法で簡単に応急処置できるとは限りません。遠方の林道へ入るなら、パンク時にロードサービスを利用できる場所なのか、修理用品を携行するのかまで考えておく必要があります。
キャンプツーリングにはキャリアやバッグを考える
CRF250 RALLYはツーリング向きの車両ですが、大容量の荷物収納スペースが最初から用意されたツアラーではありません。キャンプ道具などを積む場合は、リアキャリア、シートバッグ、サイドバッグなどを組み合わせるのが一般的です。
ここで注意したいのは、車体価格だけで予算を決めないことです。スマートフォンホルダー、電源、キャリア、バッグ、ハンドガードなど、自分の用途に合わせて装備を追加すると費用が増えていきます。
購入後すぐにキャンプツーリングへ出たい人は、本体価格だけでなく必要な装備まで含めて予算を考えておくと「思ったよりお金がかかった」という後悔を防ぎやすくなります。
CRF250LとCRF250ラリーのどちらを選ぶべき?

CRF250ラリーで後悔するか迷っている人にとって、最も比較する価値があるのが兄弟車のCRF250Lです。エンジン性能は共通していますが、車重、燃料タンク、外装などに明確な違いがあります。
| 項目 | CRF250L | CRF250 RALLY |
|---|---|---|
| 車両重量 | 141kg | 153kg |
| 最高出力 | 24PS | 24PS |
| 最大トルク | 23N・m | 23N・m |
| 燃料タンク容量 | 7.8L | 12L |
| シート高 | 830mm | 830mm |
| 〈s〉シート高 | 880mm | 885mm |
| メーカー希望小売価格 | 649,000円 | 792,000円 |
林道での軽さを優先するならCRF250L
同じエンジン性能なら、林道で車体を振り回しやすいのは12kg軽いCRF250Lです。転倒後の引き起こしや狭い場所での切り返しも、一般的には軽い車両のほうが負担を抑えやすくなります。
高速道路をあまり使わず、自宅から近い林道を走ることが多い人や、未舗装路での扱いやすさを最優先する人なら、RALLYの大型カウルや12Lタンクが必須とは限りません。
旅の途中で林道へ入るならRALLYの魅力が大きい
反対に、舗装路を長距離移動して林道へ向かう人にはRALLYが適しています。大容量タンクによって給油回数を抑えやすく、スクリーンやカウルを備えるため、移動区間の快適性も考慮されています。
価格差はメーカー希望小売価格で143,000円あります。この差を単に外観の違いと見るのではなく、タンク容量やカウルを含めたツーリング性能への費用と考えられるかが判断基準になります。
大型アドベンチャーからの乗り換えでも期待値に注意
大型アドベンチャーバイクから軽量化を目的に乗り換える場合、CRF250 RALLYの153kgは大きなメリットに感じられる可能性があります。一方、エンジンの余裕や高速道路での加速力は当然ながら大排気量車とは異なります。
軽さを得る代わりに高速域の余裕は小さくなるため、何を改善したくて乗り換えるのかを整理することが大切です。街中や林道で大型車の重さに疲れているなら有力ですが、高速道路の快適性を一切落としたくない場合は慎重に比較したほうがよいでしょう。
中古CRF250ラリーで後悔しないために年式とリコールも確認する

CRF250 RALLYは2017年から販売されているため、中古市場では複数世代が混在します。インターネット上の口コミにも旧型と現行MD47の情報が混ざっているため、「CRF250ラリーには○○という持病がある」といった情報をそのまま現行車へ当てはめないことが重要です。
ネットの不具合情報は型式まで確認する
CRF250 RALLYは年式によって型式や仕様が異なります。現在のモデルはMD47ですが、過去にはMD44などのモデルも存在します。そのため、古いブログや掲示板で紹介されている症状が、自分が購入しようとしている年式にも該当するとは限りません。
中古車を探すときは、車名だけで検索するのではなく「MD47」「年式」まで含めて情報を確認すると、不必要に不安になることを避けられます。
一部のMD47には2023年届出のリコールがある
Hondaは2023年4月5日、CRF250LおよびCRF250 RALLYを含む一部車両についてリコールを届け出ています。CRF250 RALLYを含むMD47では、2022年11月21日から12月22日に製作された対象範囲があり、右側クランクケースカバーに関する改善措置が案内されています。
これはMD47全車が不具合車という意味ではありません。中古車を購入する場合は、対象車両か、すでに改善措置が実施済みかを車台番号で確認することが重要です。詳細はHondaのリコール情報で確認できます。
CRF250ラリーを買って後悔しない人・後悔しやすい人

CRF250ラリーに向いているかどうかは、スペックの高さではなく使い方との相性で決まります。購入前に自分が実際に走る場面を想像してみると判断しやすくなります。
CRF250ラリーがおすすめな人
CRF250 RALLYが特に合いやすいのは、ツーリングを中心にしながら未舗装路も楽しみたい人です。高速道路や幹線道路を使って遠方へ移動し、旅先で林道へ寄るような使い方なら、このモデルの特徴を生かしやすいでしょう。
12Lタンクによる航続距離の長さ、スクリーンやカウル、21インチフロントタイヤなど、「舗装路だけでもオフロードだけでもない」という性格が魅力です。
ロングツーリング、林道ツーリング、キャンプなどを1台で幅広く楽しみたい人には、CRF250 RALLYは魅力の大きい選択肢です。
後悔する可能性が高い人
反対に、林道での軽さを何よりも優先する人には153kgが負担になる可能性があります。ガレ場やマディ、急坂などを積極的に攻略したいなら、より軽量な車種と比較する価値があります。
高速道路を頻繁に利用し、追い越し加速や余裕のある巡航性能を求める人も、250cc・24PSという性能を理解したうえで判断したほうがよいでしょう。また、〈s〉を検討する場合は885mmというシート高を実車で確認することが重要です。
購入前に確認したい5つのポイント
カタログを眺めるだけでは判断しにくい部分ほど、購入前に実車で確認しておく価値があります。
| 確認項目 | チェックする内容 |
|---|---|
| 足つき | 停止時に片足で無理なく車体を支えられるか |
| 取り回し | エンジンを切った状態で押し引きできるか |
| 高速道路 | 利用頻度と求める巡航・加速性能が合っているか |
| 林道 | フラットダート中心か、難しい路面まで走るのか |
| 予算 | キャリアやバッグなど購入後の装備費も含めて考えているか |
特に重要なのは、試乗できなくても最低限またがって足つきと取り回しを確認することです。スペック表では問題なく見えても、実際に153kgの車体を傾斜地で支える感覚は人によって大きく異なります。
CRF250ラリーの後悔は用途を理解すれば避けやすい
CRF250ラリーで後悔しやすいポイントは、153kgという重量、足つき、高速道路でのパワーの余裕、本格オフロードでの取り回し、長時間乗車時の快適性、積載装備、チューブタイヤなどです。
一方で、12Lの燃料タンク、大型スクリーンやカウル、21インチフロントタイヤ、リアABSキャンセル機能など、舗装路から林道まで旅を続けるための装備が充実しています。重さもツーリング性能を高めた結果と考えることができます。
林道での軽快さを最優先するならCRF250L、高速道路を含む長距離移動と林道を1台で楽しみたいならCRF250 RALLYという考え方がわかりやすいでしょう。〈s〉についても、見た目やイメージだけで選ばず、885mmのシート高を許容できるか確認することが大切です。
CRF250ラリーは万能だから後悔しないバイクではありません。しかし、「どこまで走れるか」より「自分はどんな旅をしたいか」を基準に選べば、その独特のアドベンチャー性能を生かしやすい一台です。



