「CL250は売れてないのでは?」と気になっている人の中には、購入候補にしているものの、街であまり見かけないことやレブル250ほど話題にならないことから、不人気車を買って後悔しないか心配している人もいるでしょう。
結論からいうと、CL250は発売当初からまったく売れなかったバイクではありません。2023年には軽二輪クラスで4位に入っています。ただし、その後は販売台数が減っており、発売直後と比べて勢いが落ちているのも事実です。販売データと現在の仕様、レブル250などの競合車を比較しながら、なぜ「売れてない」と言われるのか、購入を避けるべきなのかを整理します。
CL250は売れてない?販売台数を見ると「最初は好調、その後は減少」が実態

CL250を単純に「不人気で売れなかったバイク」と評価するのは正確ではありません。二輪車新聞の推計値をもとにした国内販売ランキングでは、発売年の2023年に4,316台を販売し、125cc超~250cc以下の軽二輪クラスで4位に入っています。
一方、2024年も順位は4位だったものの販売台数は2,906台に減少しました。さらに2025年上半期は829台で10位となっており、販売ペースが落ちてきたことは数字から確認できます。
| 期間 | CL250の販売台数 | 軽二輪クラス順位 |
|---|---|---|
| 2023年 | 4,316台 | 4位 |
| 2024年 | 2,906台 | 4位 |
| 2025年上半期 | 829台 | 10位 |
2023年の4,316台は「売れてない」と呼ぶような数字ではない
CL250は2023年5月に発売されました。その年の軽二輪市場で、レブル250、PCX160、ADV160に続く4位に入っています。発売から1年に満たないモデルとして考えれば、少なくとも登場直後は十分に存在感があったと判断できます。
特にスクランブラースタイルは、スクーターやクルーザーのように国内で販売規模が大きいカテゴリーではありません。その中で4,000台を超えたことを考えると、「最初から誰にも選ばれなかった」というイメージとはかなり違います。
ただし2024年以降に販売ペースが落ちたのは事実
2024年は2,906台で、2023年の4,316台から約33%減少しました。2023年は発売直後の新型効果が大きかったとはいえ、2024年は12か月を通した販売台数です。それでも前年を大きく下回ったため、販売の勢いが弱くなったと見ることはできます。
2025年上半期には829台となり、ランキングも10位まで後退しました。したがって、「CL250はまったく売れていない」は誤りですが、「発売当初に比べると売れ行きが鈍っている」は数字と一致します。
Hondaの販売計画も7,000台から2,300台へ変化している
Hondaが2023年の発売時に発表したCL250の国内年間販売計画は7,000台でした。一方、2025年10月発売の改良モデルとCL250 E-Clutchについて公表された年間販売計画は、合計2,300台となっています。
ただし、2023年の4,316台と7,000台をそのまま比較して「目標未達だった」と決めつけるのは注意が必要です。CL250は2023年5月発売で、4,316台は暦年の販売台数だからです。
それでも、後のモデルでHonda自身が年間2,300台という計画を設定したことから、発売当初ほど大きな国内販売規模を想定していないことは読み取れます。
CL250が売れてないと言われる最大の理由はレブル250が強すぎること

CL250の販売台数だけを見ると一定数が売れています。それでも「売れてない」という印象が生まれやすい大きな理由が、同じHondaにレブル250という非常に強い人気車が存在することです。
2023年はCL250の約3倍もレブル250が売れている
2023年の販売台数はCL250が4,316台だったのに対し、レブル250シリーズは12,724台でした。2024年もCL250が2,906台なのに対し、レブル250シリーズは9,015台です。
CL250だけならクラス4位という悪くない順位ですが、レブル250と比べると約3分の1になります。街中で見かける頻度にも差が出るため、「レブルはよく見るのにCL250は見ない」という感覚から、CL250が売れていないように感じやすくなります。
足つきの安心感ではレブル250が圧倒的にわかりやすい
現在のCL250はシート高790mm、車両重量172kgです。これに対してレブル250はシート高690mm、車両重量171kg。重量はほぼ同じですが、シート高には100mmもの差があります。
バイクに慣れていない人ほど、停止時に両足を地面へ着きやすいことは大きな安心材料になります。販売店で2台をまたがったときに、レブル250の低さを理由に購入を決める人がいても不思議ではありません。
CL250の790mm自体はスポーツバイクとして極端に高い数字ではありません。しかし、誰にでも一目で伝わる「足つきの良さ」という強力な武器を持つレブル250と比較すると、購入時のハードルは高くなります。
CL250は用途をひと言で説明しにくい
レブル250なら「低くて乗りやすいクルーザー」、Vストローム250SXなら「ツーリングやアドベンチャー」、Ninja 250なら「フルカウルスポーツ」と、役割をイメージしやすいモデルです。
CL250はスクランブラースタイルで、街乗り、ツーリング、多少荒れた路面まで幅広く楽しめます。しかし、その万能さが逆に「何が一番得意なバイクなのか分かりにくい」と感じられる場合があります。
これは性能上の欠点というより商品の立ち位置の問題です。用途を明確に決めてバイクを探す人ほど、特徴がよりはっきりした競合モデルへ流れやすいと考えられます。
CL250の人気が伸びにくい理由は価格・デザイン・実用性のバランスにもある

レブル250の存在だけでCL250の販売減少をすべて説明できるわけではありません。価格やデザイン、走行性能などを比較したときに、購入者によって評価が大きく分かれやすいことも影響していると考えられます。
価格だけを見ると「CL250でなければならない理由」が必要になる
2026年8月時点のメーカー希望小売価格は、通常のCL250が649,000円、CL250 E-Clutchが704,000円です。一方、レブル250は638,000円、レブル250 E-Clutchは693,000円となっています。
つまり通常モデル、E-ClutchモデルともにCL250のほうが11,000円高い設定です。大きな差ではありませんが、レブル250には圧倒的な販売実績と足つきの良さがあります。
さらにスズキのVストローム250SXは599,500円です。価格を重視する人にとっては、CL250を選ぶにはスクランブラーデザインや乗車姿勢などに魅力を感じられることが重要になります。
最高出力24PSは必要十分だがスペック競争では目立ちにくい
CL250は249ccの水冷単気筒エンジンを搭載し、最高出力は24PS、最大トルクは23N・mです。低回転域から扱いやすく、一般道を軽快に走ることを重視した性格になっています。
一方、レブル250は同じ249ccクラスで26PSです。数字の差だけで実際の楽しさは判断できませんが、カタログスペックを比較して購入する人にとって、CL250は「パワーが特別高い」というタイプではありません。
高速道路も走行できますが、高速巡航性能を最優先するのであれば、カウルを備えたスポーツモデルや排気量の大きい車種のほうが適しています。CL250は速さそのものより、街中やワインディングを気軽に楽しむ性格のバイクです。
スクランブラーデザインは好き嫌いが分かれやすい
水平基調のシートや丸型ヘッドライト、前19インチ・後17インチホイール、セミブロックタイヤ、車体右側を通るアップマフラーなど、CL250はスクランブラーらしい外観を採用しています。
このデザインが購入理由になる人がいる一方で、よりクラシカルな雰囲気を求める人にはW230、低く構えたスタイルならレブル250、本格的なアドベンチャー感ならVストローム250SXのほうが分かりやすく映ります。
万人受けを狙ったデザインというより「この雰囲気が好きな人に強く刺さる」タイプなので、販売台数がレブル250ほど大きくならないこと自体は不自然ではありません。
現在のCL250は改良され、E-Clutchも追加されている

「CL250は売れてない」と検索したときに出てくる評価には、発売初期型を前提としたものもあります。CL250は2025年10月24日に一部仕様変更を受けており、現在販売されているモデルでは使い勝手に関わる部分が改善されています。
足つきを考慮してメインステップ形状を変更
Hondaは2025年の改良で、メインステップを「より足つき性に考慮した形状」に変更しています。シート高そのものは790mmのままですが、停止時に足を下ろす際の使いやすさに配慮した変更です。
CL250ではシート高だけでなく、実際に足を下ろしたときのステップ周辺との位置関係が気になるという評価がありました。現行型を検討するのであれば、初期型の口コミだけで判断せず、現行車へ実際にまたがって確認したほうがよいでしょう。
シートとメーターも変更されている
同じ改良でシート内部の素材が変更され、走行中の快適性に配慮されています。メーターも構造を見直し、太陽光の反射を抑えて日中の視認性を高める方向で変更されました。
メーカー自身がこうした部分を改良したことからも、CL250は登場後のユーザーの使い勝手を踏まえて熟成が進んでいると見ることができます。中古の初期型と新車を比較するときは、価格差だけでなくこれらの変更点も考慮する必要があります。
E-Clutchなら発進や停止でクラッチレバー操作が不要
現行モデルではCL250 E-Clutchも選択できます。Honda E-Clutchは、発進・変速・停止などでクラッチ操作を電子制御する仕組みです。シフトペダルによる変速操作は必要ですが、通常走行ではクラッチレバーを握らなくても発進や停止ができます。
渋滞の多い街中で乗る人や、久しぶりにMTバイクへ戻るリターンライダーには大きなメリットがあります。一方、通常モデルとの差額は55,000円です。
クラッチ操作そのものを楽しみたいなら通常のCL250、街中での操作負担を減らしたいならE-Clutchという選び方が分かりやすいでしょう。
CL250とレブル250・W230・Vストローム250SXを比較

CL250が本当に自分に合うか判断するには、販売台数よりも同価格帯のバイクと特徴を比較することが重要です。代表的な候補を並べると、CL250の立ち位置が見えやすくなります。
| 車種 | 価格 | シート高 | 車両重量 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Honda CL250 | 649,000円 | 790mm | 172kg | スクランブラー、街乗りから軽い未舗装路まで幅広い |
| Honda Rebel 250 | 638,000円 | 690mm | 171kg | 足つきに優れたクルーザー |
| Kawasaki W230 | 665,500円 | 745mm | 143kg | 軽量なレトロスポーツ |
| Suzuki Vストローム250SX | 599,500円 | 835mm | 164kg | ツーリング・アドベンチャー志向 |
価格は2026年8月時点の各メーカー希望小売価格です。販売店による実際の販売価格や諸費用は異なります。
足つき最優先ならレブル250が有利
停止時の安心感を最優先するなら、シート高690mmのレブル250が有力です。CL250より100mm低く、車重はほぼ同じです。初めて250ccクラスを購入する人がレブル250へ流れやすい理由のひとつと考えられます。
ただし、CL250は上体を起こした自然なポジションや19インチのフロントホイールなど、レブルとは違う方向に設計されています。見た目だけでなく乗車姿勢もかなり異なるため、単純な上位・下位関係ではありません。
軽さとクラシック感ならW230が強い
W230は232ccの空冷単気筒で最高出力18PSと、CL250よりパワーは控えめです。その代わり車両重量143kg、シート高745mmと扱いやすく、トラディショナルなデザインを前面に出しています。
2025年にはW230とメグロS1が販売ランキング上位へ入っており、レトロ系の軽二輪を探すユーザーに新たな選択肢が増えました。CL250にとっては発売当初より競合が増えたといえます。
長距離ツーリングを重視するならVストローム250SXも候補
Vストローム250SXはシート高835mmと高めですが、車両重量164kgで、アドベンチャースタイルを明確に打ち出しています。価格もCL250より約5万円安く設定されています。
荷物を積んだ長距離ツーリングやアドベンチャーバイクらしい外観を求めるならVストローム250SXが分かりやすく、街中での気軽さやスクランブラースタイルを重視するならCL250が魅力的です。
CL250は「何か一項目で圧倒的」というより、デザイン、街乗り、ツーリング、扱いやすさ、多少荒れた路面への対応力をバランスよくまとめたモデルです。このバランスを魅力と感じるかどうかが選択の分かれ目です。
CL250を買って後悔しやすい人と、むしろ向いている人

販売台数が多いバイクだから自分にも合うとは限らず、逆に販売台数が少なめだから悪いバイクというわけでもありません。CL250の場合は特に、用途とデザインの好みが満足度を左右します。
CL250が向いている人
CL250が向いているのは、まずスクランブラースタイルそのものが好きな人です。アップマフラーやセミブロックタイヤ、丸型ライトなどの外観に魅力を感じるなら、競合車には代えにくい個性があります。
街乗りだけでなく休日のツーリングやワインディングも楽しみたい人にも適しています。フロント19インチタイヤを備えているため、きれいな舗装路しか走れないバイクではなく、キャンプ場へ向かう未舗装路などにも比較的入りやすい性格です。
さらにE-Clutch仕様が追加されたことで、「MTらしいシフト操作は残したいが、クラッチ操作の負担は減らしたい」という人にも選択肢が広がっています。
CL250を選ぶ前に慎重になったほうがよい人
足つきに強い不安がある人は、数字だけで購入を決めないほうがよいでしょう。現行型ではステップ形状が変更されていますが、シート高は790mmのままです。体格によって感じ方が大きく違うため、実車確認が重要です。
高速道路を長時間、高い速度で巡航する使い方が中心なら、CL250以外も比較しておきたいところです。カウルのない単気筒250ccなので、高速道路を走れることと、高速巡航を最も得意としていることは別です。
価格に対して最高出力や装備の多さを最優先する人にも、CL250は必ずしも最適とは限りません。スペック表の数値より、デザインや扱いやすいエンジン特性を含めた全体の雰囲気に価値を感じる人向けです。
中古の初期型を買うなら現行型との違いを確認する
中古車では2023年発売の初期型が候補になります。価格差が十分に大きければ魅力がありますが、現行型ではメインステップ、シート内部素材、メーターが改良されています。
特に足つきやメーターの見え方を気にしている人は、中古価格だけで判断しないほうがよいでしょう。初期型と現行型を実際に比較すると、価格差を払う価値があるか判断しやすくなります。
CL250が売れてないと言われても、購入を避ける必要はない
CL250は2023年に4,316台を販売し、軽二輪クラス4位に入ったため、発売当初から不人気だったバイクではありません。一方で2024年は2,906台、2025年上半期は829台まで減っており、販売の勢いが落ちてきたことも事実です。
背景には、レブル250という圧倒的な人気車の存在、スクランブラーという比較的ニッチなジャンル、価格帯の近いW230など新しい競合モデルの登場があります。CL250そのものに致命的な欠点があるから売れていない、と単純に考えるべきではありません。
現行型では足つきを考慮したステップ形状やシート、メーターが改良され、E-Clutch仕様も追加されています。スクランブラーデザインが好きで、街乗りからツーリングまで1台で幅広く楽しみたい人なら、販売ランキングだけを理由に候補から外す必要はありません。
反対に、足つき最優先ならレブル250、軽さとクラシック感ならW230、ツーリングやアドベンチャー用途を明確に重視するならVストローム250SXなども比較したほうが納得しやすいでしょう。CL250は「一番売れているから選ぶバイク」ではなく、自分の使い方とスタイルに合うかどうかで選ぶバイクと考えるのが適切です。



