ディオ110は、価格の手頃さや燃費の良さ、96kgという軽い車体が魅力の原付二種スクーターです。一方で、「加速が遅い」「メットインが狭い」「足元が窮屈」といった口コミもあり、購入してから欠点に気づくケースがあります。
特にディオ110の欠点は、単純に性能が低いというより、低価格・軽量・14インチホイールを重視した設計とのトレードオフとして現れているものが中心です。この記事では、2026年の現行Dio110・ベーシックの仕様も踏まえ、どの欠点なら許容できるのか、リード125やアドレス125を選んだほうがよいのはどんな人なのかまで整理します。
ディオ110の欠点は主に7つ!購入前に知っておきたい結論

ディオ110には致命的といえる弱点があるわけではありません。しかし、125ccクラスのスクーターと比較すると、走行性能・収納力・装備の簡素さで物足りなさを感じる可能性があります。
近距離の通勤や買い物を安く済ませたい人には相性が良い一方、速さ・積載性・豪華装備を求める人には欠点が目立ちやすいバイクです。
| 欠点 | 気になりやすい場面 |
|---|---|
| 110ccで加速に余裕が少ない | 坂道、再加速、二人乗り、交通量の多い幹線道路 |
| シート下収納が約18L | フルフェイスヘルメットや荷物を収納したいとき |
| 足元スペースが広くない | 大柄な人、長時間乗る人 |
| 燃料タンクが4.9L | 長距離走行やツーリング |
| ABSを装備していない | 雨天や急制動時の安心感を重視する人 |
| 2026年モデルはスマートキー非搭載 | 鍵を取り出さず乗りたい人 |
| 装備が全体的にシンプル | 便利機能や高級感を重視する人 |
現行モデルはDio110・ベーシックが中心
2026年8月時点でHondaの国内公式サイトに掲載されている原付二種モデルは「Dio110・ベーシック」です。メーカー希望小売価格は250,800円で、109ccの空冷単気筒eSPエンジンを搭載しています。
車両重量は96kg、シート高は760mm、WMTCモード燃費は55.6km/Lです。原付二種スクーターとして非常に軽く、日常の取り回しや燃費を重視した構成になっています。
以前のDio110にはHonda SMART Keyを搭載した仕様もありましたが、Hondaの2026年モデル向け案内ではスマートキー非搭載となっています。中古車を検討するときは、年式によって装備が違う点にも注意が必要です。
口コミの不満は加速と収納に集中しやすい
オーナーレビューを見ると、不満として繰り返し挙がりやすいのが加速性能と収納力です。特に平地では問題なくても、上り坂や速度が乗った状態からの再加速で「もう少し力が欲しい」と感じる声があります。
収納についても、14インチの大径ホイールを採用したコンパクトなスクーターという設計上、シート下を大容量にしにくい側面があります。つまり、走行安定性と収納力のどちらを重視するかで評価が変わるバイクです。
ディオ110は加速が遅い?坂道や二人乗りでは欠点を感じやすい

走行性能で最も理解しておきたいのは、ディオ110が「速さを楽しむスクーター」ではなく、経済的な移動手段として設計されていることです。最高出力は8.7PS、最大トルクは9.0N・mで、日常走行には対応できるものの、余裕の大きなエンジンではありません。
平地の街乗りなら大きな問題になりにくい
信号の多い市街地や住宅街を一人で走る用途なら、110ccだからといって極端に困るわけではありません。50ccクラスから乗り換える人であれば、法定速度30km/hや二段階右折といった原付一種の制限から解放されるため、移動はかなり快適になります。
一方、125ccクラスの力強いスクーターから乗り換えると、アクセルを開けたときの勢いや中速域からの伸びに物足りなさを感じやすくなります。車体が軽いため発進自体は扱いやすいものの、エンジンの排気量差までは補えません。
坂道と二人乗りでは110ccの差が出やすい
ディオ110のパワー不足が気になりやすいのは、長い上り坂や急勾配です。さらに同乗者を乗せれば車両全体の重量が増えるため、平地で一人乗りしているときより加速が鈍く感じられます。
二人乗りそのものには対応していますが、頻繁にタンデムするなら「乗れるか」だけではなく「余裕を持って走れるか」で考える必要があります。坂道の多い地域で毎日二人乗りするのであれば、よりトルクのある車種を選ぶほうが満足しやすいでしょう。
14インチホイールは欠点だけではない
前後14インチのホイールはディオ110の大きな特徴です。Hondaも直進安定性や荒れた路面での落ち着いた乗り心地を特徴として挙げています。小径ホイールのスクーターと比べると、段差を越えるときの挙動が穏やかになりやすい点はメリットです。
ただし大径ホイールをコンパクトな車体へ収めると、シート下収納や足元などに使える空間は限られます。ディオ110の場合、14インチによる安定した走りと引き換えに、収納スペースの余裕が少ないという見方ができます。
メットインが約18Lで狭い!荷物が多い人には大きな欠点

ディオ110を実用車として選ぶ際、加速以上に確認しておきたいのが積載性です。Honda公表値ではシート下のラゲッジボックス容量は約18Lとなっています。
フルフェイスは入らない場合がある
Hondaはヘルメットを収納可能と案内していますが、同時に形状や大きさによって収納できない場合があると注意書きをしています。実際にオーナーレビューでも、ジェットヘルメットは入ったものの、大きめのフルフェイスは入らなかったという例があります。
ヘルメットは同じサイズ表記でも帽体の形状が異なります。そのため、「18Lなら自分のヘルメットも入るだろう」と判断するのは避けたほうが安全です。
ヘルメットをシート下へ必ず収納したい人は、購入する販売店へ普段使用するヘルメットを持参し、実車で確認するのが確実です。
リアボックスを付ければ実用性はかなり改善できる
収納不足への現実的な対策はトップボックスの装着です。Honda純正用品にも35Lトップボックスが設定されており、荷物を日常的に持ち運ぶのであれば、リアボックス込みで車両を考えると使い勝手は大きく変わります。
特に通勤で雨具、グローブ、ヘルメット、仕事用バッグなどを持ち運ぶ場合、18Lのメットインだけですべてを収めようとすると無理が出やすくなります。
ただしトップボックスを追加すると購入費用が増え、車体後部も大きくなります。安さとコンパクトさを理由にディオ110を選ぶ場合は、ボックス代まで含めた総額で比較したほうがよいでしょう。
足元スペースにも余裕は多くない
ディオ110はフラットなフットスペースを採用しているため、買い物袋などを一時的に置きやすいのはメリットです。一方、オーナーレビューでは足元が狭いという意見も見られます。
PCXのように足を前方へ投げ出す乗車姿勢にはできず、基本的には足を下へ置くスクーターです。短距離なら気にならなくても、大柄な人や長時間走行する人の場合、姿勢を変えにくいことが疲労につながる可能性があります。
ABSなし・スマートキーなしなど装備面はシンプル

ディオ110・ベーシックが比較的安く購入できる理由の一つは、装備を必要十分な内容へ絞っていることです。走るために必要な機能はそろっていますが、上位スクーターと比較すると便利装備や安全装備で差があります。
ABSではなくコンビブレーキを採用
2026年モデルのDio110にはABSが装備されていません。Honda公式のQ&Aでも、ABS非搭載でHonda独自のコンビブレーキを装備していることが明記されています。
コンビブレーキは左ブレーキレバーを操作した際に、後輪だけでなく前輪側にも制動力を配分する仕組みです。ただし、ABSのようにタイヤのロックを検知してブレーキ圧を制御するシステムではありません。
通常の街乗りでコンビブレーキが役立つ場面はありますが、雨天時など滑りやすい路面でABSによる安心感を重視している人にとっては明確な欠点になります。
2026年モデルにはHonda SMART Keyがない
過去のDio110ではHonda SMART Key搭載モデルが販売されていました。しかしHondaの2026年モデルに関する公式Q&Aでは、Dio110はHonda SMART Keyを搭載していないと案内されています。
現行Dio110・ベーシックはシャッター付きキーシリンダーを採用しており、一般的な物理キーを差し込んで操作します。毎日何度も乗り降りする人にとって、ポケットから鍵を出さずに始動できるスマートキーとの差は意外に大きい部分です。
反対に、スマートキーの電池管理をしたくない人や、昔ながらの鍵のほうがわかりやすい人には欠点になりません。この点は性能差というより好みが分かれる部分です。
便利装備を求めると物足りなくなりやすい
ディオ110は、液晶ディスプレイ付きメーター、ECOインジケーター、アイドリングストップ、フタ付きインナーボックス、コンビニフックなど、日常で役立つ装備は備えています。
しかし、上位モデルのリード125にはHonda SMART Keyに加えてUSB Type-Cソケットや37Lのラゲッジボックスなどがあります。便利装備を一つずつ追加したくなる人の場合、最初は安いディオ110を買っても、後付け用品の費用が増えて価格差が縮まることがあります。
価格だけを見るのではなく、「購入後にリアボックス・USB電源・スクリーンなどを追加するか」まで考えて比較すると、どの車種が本当に安いのか判断しやすくなります。
燃費は良いが4.9Lタンクなので長距離では給油回数が増える

ディオ110は燃費性能そのものが欠点なのではありません。むしろ経済性は大きな長所です。ただし燃料タンクが小さいため、燃費が良くても長距離では給油の手間を感じる場合があります。
WMTCモード燃費は55.6km/L
Honda公表のWMTCモード燃費は55.6km/Lです。実際の燃費は交通状況、乗員の体重、気温、坂道、アクセル操作などによって変わりますが、原付二種の中でも燃料代を抑えやすい車種と考えられます。
燃料タンク容量4.9Lとカタログ上のWMTC燃費を単純に掛けると約272kmになります。ただし、実際にタンクを完全に使い切る走り方はできませんし、燃費も常にカタログ値になるわけではありません。
Hondaによると、燃料計の最後の1目盛りが点滅し始める時点の残量は約0.9Lです。長距離へ出掛ける場合は、残量ギリギリまで走るのではなく早めに給油できる場所を確認しておくほうが安心です。
通勤なら小さなタンクが問題になりにくい
片道5~10km程度の通勤や買い物が中心なら、4.9Lタンクでも頻繁にガソリンスタンドへ寄る必要はありません。燃費の良さが小容量タンクをある程度補ってくれます。
反対に休日に200km以上走る人や、ガソリンスタンドが少ない地域を走る人はタンク容量が気になりやすくなります。スクーターでツーリングを楽しみたいなら、燃費だけではなく航続距離も比較することが重要です。
「壊れやすいバイク」とまではいえない
ディオ110について「壊れやすいのでは」と心配する人もいますが、口コミの一部に個別の故障例があることだけで、車種全体が壊れやすいと判断することはできません。長距離使用でも大きなトラブルがなかったというオーナーの例もあります。
なお、2021年に製造された一部の2BJ-JK03型については、エンジン制御コンピューターに関するリコールが2022年に届け出られています。中古車を購入する場合は、車台番号からリコール対応済みか確認しておくと安心です。
故障リスクは車種名だけで決まるものではなく、中古車なら走行距離、保管状態、オイル交換履歴、駆動系の整備状況などの影響も大きくなります。
ディオ110とリード125・アドレス125はどれを選ぶべき?

ディオ110の欠点が気になる場合、欠点をカスタムで補う方法だけでなく、最初から別の車種を選ぶ方法もあります。何を重視するかによって最適なスクーターは変わります。
| 項目 | Dio110・ベーシック | リード125 | アドレス125 |
|---|---|---|---|
| メーカー希望小売価格 | 250,800円 | 352,000円 | 280,500円 |
| 排気量 | 109cc | 124cc | 124cc |
| 最高出力 | 8.7PS | 11PS | 8.4PS |
| 最大トルク | 9.0N・m | 12N・m | 10N・m |
| 車両・装備重量 | 96kg | 116kg | 108kg |
| シート下収納 | 約18L | 37L | 24.4L |
| 燃料タンク | 4.9L | 6.0L | 5.3L |
価格は2026年8月時点で確認できるメーカー希望小売価格を基準としています。販売店での実際の車両価格や諸費用は異なるため、最終的には乗り出し総額で比較してください。
安さと軽さならディオ110
ディオ110最大の強みは96kgという軽さです。駐輪場から押して出す、狭い場所で向きを変える、センタースタンドを掛けるといった日常の動作では、パワーより軽さの恩恵を受ける時間のほうが長い人もいます。
収納はリアボックスで補えて、普段は一人乗り、走る場所も市街地中心という人なら、より高価な125ccモデルへ変更してもメリットを使い切れない可能性があります。
通勤・通学・近所の買い物を低コストでこなすという目的なら、ディオ110は欠点を理解したうえで選べば合理的です。
収納と走りを重視するならリード125
リード125は37Lのシート下収納、11PS・12N・mの水冷4バルブエンジン、6.0L燃料タンク、Honda SMART Key、USB Type-Cソケットなどを備えています。
ディオ110と比べると価格も重量も上がりますが、リアボックスを付けずに荷物を収納したい人や、二人乗り・坂道で余裕が欲しい人には魅力が大きくなります。
特にディオ110を購入した直後から「収納を増やしたい」「USB電源が欲しい」「もっと加速が欲しい」とカスタムしたくなりそうなら、最初からリード125を選ぶ考え方もあります。
価格差を抑えながら125ccを選ぶならアドレス125も候補
スズキの現行アドレス125は124ccで、シート下収納24.4L、燃料タンク5.3Lを備えています。メーカー希望小売価格は280,500円で、ディオ110・ベーシックとの差は29,700円です。
ただしディオ110は96kgなのに対し、アドレス125は108kgです。収納力や排気量だけを見るとアドレス125が魅力的でも、軽さや取り回しではディオ110が有利です。
どちらが上というより、毎日押し歩きする場面が多いならディオ110、積載性や125ccらしい余裕を重視するならアドレス125という選び分けが現実的でしょう。
ディオ110を買って後悔しやすい人・満足しやすい人

ディオ110は用途が合えば非常に扱いやすい一方、「原付二種なら何でも同じ」と考えて購入すると後悔する可能性があります。自分の使用条件と照らし合わせることが大切です。
後悔しやすいのは速さ・収納・装備を求める人
毎日のように長い坂道を走る人、二人乗りを頻繁にする人、幹線道路で余裕ある加速を求める人には110ccの性能が物足りなくなる可能性があります。
フルフェイスヘルメットと雨具、バッグなどをすべて車体へ収納したい人にも約18Lのラゲッジボックスは不足しやすいでしょう。ABSやスマートキー、USB電源など、便利装備を重視する場合も同様です。
このタイプの人は購入価格だけで判断せず、数万円から10万円程度高くなっても、必要な機能が最初から付いている125ccスクーターまで比較したほうが結果的に満足しやすくなります。
近距離中心なら欠点よりメリットが大きくなりやすい
一人で片道数kmから十数km程度の通勤をする、スーパーへ買い物へ行く、駅まで移動するといった用途ではディオ110の性格がよく合います。
96kgの軽量な車体は取り回しやすく、14インチホイールによる安定感も得られます。WMTCモード55.6km/Lという燃費性能も、毎日乗る人ほど維持費の低減につながります。
荷物が増えたらリアボックスを追加できるため、積載性だけが不満なら車種そのものを変えなくても対策できます。「移動手段として必要十分であればよい」という人ほど、ディオ110の長所を活かしやすいでしょう。
Dio110 Liteとは免許区分が違うので注意
2025年以降は「Dio110 Lite」という名前のモデルも販売されているため、購入時には混同しないよう注意が必要です。Dio110 Liteは新基準原付に対応した原付一種であり、この記事で取り上げている原付二種のDio110・ベーシックとは別のモデルです。
Dio110 Liteは最高出力を4.0kW以下に抑え、最高速度30km/hなど原付一種の交通ルールが適用されます。一方、Dio110・ベーシックは原付二種のため、運転にはAT小型限定普通二輪免許以上が必要です。普通自動車免許だけでは運転できません。
ディオ110の欠点を理解すれば通勤・買い物用としては選びやすい
ディオ110の主な欠点は、110ccゆえの加速余力の少なさ、約18Lのシート下収納、足元スペースの余裕の少なさ、4.9Lの燃料タンク、ABS非搭載、現行モデルのスマートキー非搭載などです。
これらは特に、坂道や二人乗りが多い人、荷物を大量に積みたい人、長距離ツーリングをしたい人、装備の充実度を求める人ほど不満になりやすいポイントです。その場合はリード125やアドレス125なども比較する価値があります。
一方、ディオ110には96kgという軽さ、14インチホイール、良好な燃費性能、250,800円という比較的抑えられた価格があります。一人での通勤・通学や近所の買い物が中心なら、欠点よりも軽さ・燃費・価格のメリットを感じやすい車種です。
購入前には、実車にまたがって足元の広さを確認し、普段使うヘルメットがメットインへ入るかも試しておくと後悔を減らせます。ディオ110は豪華さや速さではなく、「安く、軽く、日常の移動をこなす」という目的に合うかどうかで判断するのがポイントです。



